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印章の3つの工法 (完全手彫り・手仕上げ・完全機械)

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脱サラなどで起業したハンコ屋さんに多いのが、フォント(書体)を選び、大きさを合わせ、機械へのセット後にスイッチを押すだけでできたものを、そのまま商品として販売してしまうケース。これを臆面もなく完成品とするなら、世の中に全く同じハンコが、何本も出まわってしまいます。印章が「この世に2つとない、その人を表す分身」でなくなるわけです。意味もないですし、同時に危険なことだとも思います。

 

スタンプナメカワでの機械化は、そういう手抜き作業とは一線を画します。まずは、選択したフォントを1文字1文字、その人らしさを追求するアレンジを施し、版下を作成。版下を用い、じっくりお客様と校正のやりとりを重ねるのはもちろん、機械彫りによる作業は粗彫りの工程として、仕上げ段階は綿密な手作業で行ないます。完全手彫りと比較し、価格や納期時間の意味で敷居をまたぎやすい設定としながらも、彫刻の技術と、アレンジの想いも加え、しっかりとオリジナルのものをつくるのです。

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完全手彫りとは、その名の通り、全く機械を使わずに、職人の手彫りのみで完成させること。より、人の手による「ぬくもり」も伝わるでしょうし、思い入れも大きくなります。ありがたいことに、私の修業経験のバックボーンを知ってくださる方からは「培ってきた技術を存分に駆使し、完全手彫りでつくってほしい」とご依頼いただくことが多いです。


完全手彫りとは逆に、会社の設立印など、多くの文字を細かく彫刻するものに関しては、
むしろ、版下を細かく設定したうえで、機械に細部彫刻は委ねる方が向いていると判断しています。完全手彫りも対応できないではないですが、金額も時間も格段に上がることは避けられません。これは法人印の性質を考えると、多くの場合効率の意味も含め、あまり意味のないことと言わざるを得ません。

このように、印章彫刻は大きく分けて、完成へ至るまでの工程が3つに分類されます。印章彫刻の高い技術を持つ方々からは「機械を使うことを悪」とする傾向が、確かに強いです。完全手彫りであることはお客様に長所として伝えやすいことですし、価格的な部分でも付加価値が付けやすい。しかし、僕たちプロから見たら、完全手彫りだけを良しとするのではなく、各種TPOによって正しく使い分けるのが適正なことだと考えます。使用する素材や文字、また、そのお客様が何を求めているかなどによって、お勧めする工法は違うのが当たり前だと思いますから。

 

展示会やコンクールに出すような徹底的にこだわった手彫りの技術を、一般のお客様が使用する全ての実用印に当てはめ「果たしてお客様が納得できるのか?」ということです。機械は、あくまでも道具に過ぎません。お客様が求める要望と適宜合致させながら、利用すべきもの。そもそも、技術のない人が機械に頼るということではなく、技術を持ち合わせた人間が「より良い」と判断して使用するのですし、もちろん仕上げの手彫りも含め、しっかりとアレンジも施すわけですから、そこは上手に利用すべきだと思います。

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