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想を刻むための道具

 

「素材を固定して彫刻するための台です。置き型として使う人と、手に持って彫る人がいます。流派によっても使用法が違うんですよね」

 

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「傾斜をつけることにより目線を調整し、作業を楽にしてくれます」

 

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「荒彫りをするための印刀は、ノミのような形をしています。彫る線の太さに合わせ、1番から5番で分類。当て木を使い、テコの原理で彫っていきます」

 

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「最終的に文字の線を仕上げる段階で使う刀です。粗彫りした文字を斜めに彫る作業になります。ちなみに、石を彫る場合は、独特の崩し方をするため、両刀のものを用い、一刀で切り出し、最後までを筆で書くように彫り上げる。これすなわち、鉄筆(てっぴつ)ということになります」

 

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「印面の凹凸を調整し、平にする仕上げの道具です。私が使用するのは、単に紙やすりを貼ったものですが、天然の葉を貼ったものも存在します」

 

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「バレンを固定したものです。竹の皮を巻いたことで表面の凸凹を利用し、きれいに押印することができます」 。

 

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印泥は、普通の朱肉と違い特殊なもの。落款印などを押す時に用います。独特な固さに練ることで、鮮明な押印を可能にします」

 

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「押印時、位置を定めるために用いる印章専用の定規。かすれてしまった時にも、重ね押しの修正にも効果的な道具です」

 

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「墨筆および朱筆の筆があります。新しいものより、使用し馴染んだ筆の方が、筆先が細くなるため、使いやすい。ですから最初は紙に書いて馴らし、先が細くなってから印に使用します」

 

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「印章ですから、文字を記す際には、当然、左右が反対になるため、手鏡で確認しながらの作業になります」

 

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